一昔前のキーボードで秀逸なキータッチで一世を風靡したのはIBMとHPだった。
ということを言っても「そうや」とうなずいてくれる人が少なくなってしまったが。
今はIBMも(PC部門は中国の企業に売却しちゃった)HPもペナペナのなんとも気持ち悪いキータッチになってしまった。
その素敵なクリック感でキー操作をするたびにうっとりとさせてくれたのがHPの関数電卓たちだ。HPの電卓達が優れているのはキータッチだけではない。その操作方法が実に合理的なのである。逆ポーランド法(以下RPN)と呼ぶ。このキー操作方法に指と頭が馴染んでしまうと、もう普通の電卓を使えなくなってしまう。たまに普通の電卓をひょいと借りてみようものなら、1+1=といった簡単な加算減算計算さえできないのだ。そこで苦労して普通のPCなどにHP電卓のエミュレータを入れてみたりするのだ。
安原さんという方がおられる。
その昔、一式という名のレンジファインダーカメラをたった一人で製作販売された方だ。その方がRPNの電卓も作るぞ!とメーリングリストまで立ち上げたことがあったけれど、カメラ部門の廃業とともにそのプロジェクトも消滅してしまった。残念。
写真はファイナンシャル関数電卓HP12Cだ。普通の電卓代わりに使うにはおすすめ。